手の役割って何?と聞かれたとしたら、あなたは何と答えますか?
みなさんが当然思うのは何か物をつかんだり、文字を書いたりすることでないでしょうか。
そんな「手作業」を思い浮かべる方は多いと思いますが、それも立派な手の役割です。
ただ、それだけではないんです。あなたの日常生活を振り返ってみてください。
そうすれば手には他にも立派な役割があることに気が付くと思います。
そんな手の役割について、日々手作業の実現を支援する職についているわたしが3つに分類して解説します。
1.「作業」をするためのもの
まず一つ目の役割は使うこと、すなわち作業をするためのものです。
先ほども軽く触れましたが、手の役割は?と聞かれたとき、物を掴む、つまむ、など手作業を思い浮かべた方が多いと思います。
画像は「盛り付け」という作業に「つまむ」動きをしていますね。
何気なく生活の中で作業をしている手。そんな手に、私たちは大きく助けられています。
作業するために必要な手の動き
ここでは作業に必要な手の動きを解説します。
手を使うには以下のような様々な動きが必要になります。
こちらはあくまでも一例ですが、手と指を使用して作業を行っているのです。そこに道具を使用することで作業が捗り、手作業をよりいっそう円滑にしてくれます。
この道具がうまく使用できるか、器用か不器用か、差が出てきます。
そこには手の運動や握力やピンチ力など「構造・機能」が大きく関わってきます。
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2.自身と外部を「繋ぐ」ためのもの
指先に小さなキズやデキモノなどあれば、すぐに気づきくほど人の手先はとても繊細です。
真っ暗な場所をイメージしてください。
もしそんな視覚が遮られた場所で歩く時、どうしますか?
両手を真っ直ぐ伸ばして左右に振りながら、ぶつからないようにするのではないでししょうか?
これは手を使って真っ暗な環境と自分を繋ぎとめようとするための行動です。
目隠しである物の集合体から単一の物を取り出すとします(例えば小豆が入ったケースの中から1つのビー玉を取り出すなど)
こちらも必死に手探りをされて、指先の感覚を頼りに探すと思います。
ここで解説した手は「探索」する役割もあると言えます。
接触により、形状や素材、重量など様々な感覚を感じ取れる!
それほど繊細な手は自身と外界を繋いでくれる大切なものなのです。
手先に集中して外部との繋がりをつくるためには手の「感覚」が大事になってきます。
3.意思を「伝達」するためのもの
人は手が身体と接触することで様々な感情がうまれたり、それを伝えたりできます。
またその人の精神の表れにもなります。
以下のような経験はないでしょうか?
海外で言葉が通じない、病気で言葉が話せない場合、ジェスチャーやサイン、手話など用いて意思を伝えようとしますよね。
そんな手は意思や感情を「伝達」する役割があります。
ものすごく神秘的で「手ってすごい!」と思いませんか?
国によっては手のサインなど意味が違ってくるので注意が必要です。
ジェスチャーや手話など伝達するためには「知識・技術」が必要ですね。
まとめ
今回は大きく3つに分類しての役割について解説してきました。
もっと細かく分類すれば手の役割はまだまだあると思います。
日々の日常生活でどんな風に手を使っているのか振り返ってみることで新しい発見があるかもしれません。
手を使うことは毎日駆使している脳も使うことにもなります。また手と脳の関係性について伝えていきたいと思います。